日本人の遺伝性脳小血管病の疾患別頻度を明らかにしました
2022年10月22日 脳神経内科だより
上村昌寛非常勤講師(現在、医薬品医療機器総合機構新薬審査第2部所属)を筆頭著者とする論文がJournal of Neurology, Neurosurgery and Psychiatry誌に掲載されました。
要点
これまで日本人の遺伝性脳小血管病の原因別頻度については明らかになっていませんでした。
この度、全国から収集した脳小血管病の検体に対して、
網羅的遺伝子解析を含めた遺伝子解析を実施しました。
結果、日本人では、CADASILに続いて、HTRA1関連脳小血管病の頻度が高いことが明らかとなりました。
さらにABCC6変異症例の頻度も高いことが明らかとなりました。
これらの遺伝子変異の結果を基に、遺伝性脳小血管病を診断する上でのフローチャートを提唱しております。