安藤昭一朗 先生らの総説が,Journal of Movement Disorders誌に掲載されました
2020年01月12日 脳神経内科だより
進行性核上性麻痺(PSP)は,垂直性眼球運動制限,筋強剛,頻回な転倒,認知機能障害を主な特徴とする神経変性疾患の1つです.
元々, PSPの診断基準において,小脳性運動失調は除外項目の1つでした.しかし,特にアジアを中心に,小脳性運動失調を認めたPSPが報告され,近年になり,病理学的に診断されたdefinite PSPの中でも,初発症状もしくは主症状として,小脳性運動失調を呈する症例がまとめられ,PSP with predominant cerebellar ataxia (PSP-C)と分類することが提唱されています.
本誌では,古典的PSPや他のPSP亜型と比較しながら,PSP-Cの臨床病理学的な特徴をまとめています.本総説が,PSPの正確な診断に寄与することを期待します.
是非,ご一読ください.
Progressive Supranuclear Palsy with Predominant Cerebellar Ataxia