多系統萎縮症の夜間喘鳴と嚥下障害についての国際コンセンサス会議
平成29年10月6日〜7日にイタリアのボローニャ市にて、多系統萎縮症の夜間喘鳴と嚥下障害についての国際コンセンサス会議「The Consensus Conference “Diagnosis and treatment of Nocturnal Stridor and Dysphagia in Multiple System Atrophy”」が開催されました。
この会議の参加者は、ボローニャ大学神経内科のPietro Cortelli教授を中心とする学術委員会によって選出・招聘された、この分野における各国の専門家です。
会議は、それぞれ7名ずつで構成される「夜間喘鳴ワーキンググループ」と「嚥下障害ワーキンググループ」に分かれ進められました。
ワーキンググループで議論した内容はさらに上層の学術委員会で吟味され、それぞれの症状・症候の診断法ならびに治療法についての指針が作られました。
私は、夜間喘鳴ワーキンググループのメンバーに選出され、この会議に参加しました(集合写真の最上段右3人目)。
主な参加者は、Pietro Corelli教授(イタリア)、Niall Quinn教授(英国)、Eduardo Tolosa教授(スペイン)、Gregor Wenning教授(オーストリア)、Eduardo Benarroch教授(米国)、Haracio Kaufmann教授(米国)など多系統萎縮症の臨床研究分野で著名な方々でした(集合写真の通り)。
この会議でとりまとめられた診療指針は、神経学を取り扱う国際誌に公表される予定です。
多系統萎縮症の夜間喘鳴と嚥下障害は、患者さんにとって大変辛い症状のひとつです。
今回の私たちの取り組みによって、患者さんの辛い症状が少しでも緩和できるように願います。
新潟大学医歯学総合病院魚沼地域医療教育センター 小澤鉄太郎