The 4th MS Summer College in Kobe; Translational research and MS/NMOSDに参加しました
2017年08月07日 お知らせ
2017年8月5日、6日とThe 4th MS Summer College in Kobeに参加しました。
今年は国立精神神経センターの山村隆先生がpresidentで、多発性硬化症・視神経脊髄炎の病態理解と診療テクニックを磨くことを目的に開催されました。若手育成を大きな目標に掲げています。
海外からFrauke Zipp先生 (ドイツ) など3名の演者が招待され、多発性硬化症における分子病態の最新知見などが討議されました。日本からは「MS診療において、どのように進行性多巣性白質脳症を画像診断するか」などについて教育的な講演が行われました。
新潟大学からは、若杉尚宏先生が演題 ‘Improvement of cognitive impairment in an MS patient with fingolimod treatment’ を報告しました。多くの先生方から質問を受け、誠実に答えていた姿が印象的でした。
多発性硬化症・視神経脊髄炎の診療には、近年、多くの疾患修飾薬が登場しています。「神経内科は治療法がない」と言われた20年以上前から、大きく時代が変わりました。多発性硬化症・視神経脊髄炎などの免疫性神経疾患の領域では、「ベンチからベッドサイドへ」の合言葉のもと、病態研究と臨床治験から多くの薬剤が開発され、今まさに実用化されています。「静かな革命」と評され、日本の免疫性神経疾患の診療が大きく変わっています。この大きな変革の風を、是非、若手研究者・若手医師に感じてもらいたいと思います。
来年は金沢医科大学の松井真先生がpresidentで開催される予定です (河内)。